「今さら覚えられない」を「明日から試したい」へ。中津市のケアマネが体験したICT・AI活用の処方箋
「日々の記録業務が終わらない」「書類作成に追われて利用者と向き合う時間が削られている」……。多くの介護現場が抱えるこの悩み、実はICTやAIの活用で劇的に改善できる可能性があります。
この記事では、大分県中津市で開催された「出張タダスク」の事例を通じ、ICTへの苦手意識をどのように「挑戦する意欲」へと変え、業務効率化の第一歩を踏み出すべきかを解説します。結論として、ICT導入の成功は「操作スキルの習得」ではなく、「なぜ必要なのか」という目的の共有と、小さな成功体験の積み重ねにあります。
今さら聞けない「ケアプランデータ連携システム」とは?
介護現場のデジタル化において、現在最も注目されているのが「ケアプランデータ連携システム」です。
これは、居宅介護支援事業所と介護サービス事業所の間でやり取りされる「ケアプラン(提供票・別表など)」を、紙やFAXではなく、デジタルデータのまま受け渡しできる仕組みです。
- メリット: 転記ミスの防止、郵送・持参コストの削減、事務作業のスピードアップ。
- 現状: 厚生労働省が推進しており、全国の自治体や職能団体で導入が進んでいます。
これまで「手書きやFAXが当たり前」だった業務をデジタルに置き換えることで、ケアマネジャーが本来注力すべき「対人援助」の時間を創出することが最大の目的です。
「ICTは難しい」という心理的ハードルと増え続ける業務量
大分県中津市の介護支援専門員(ケアマネジャー)の皆様も、深刻な課題に直面していました。
- 業務の逼迫: 記録業務や膨大な書類作成により、本来の業務であるモニタリングや相談援助が圧迫されている。
- ICTへの苦手意識: 「難しそう」「自分には関係ない」「今さら新しいことは覚えられない」という、技術に対する強い抵抗感。
- 失敗への不安: 「デジタル化することで、これまでの専門性が損なわれるのではないか」という懸念。
「ICTに精通した人を増やす」ことではなく、「不安を抱える人が一歩踏み出せる場」が求められていました。
出張タダスクの実践:操作方法の前に「誰のためのICTか」を共有する
2026年2月、中津市で開催された研修会には、当初の予定(70名)を大幅に上回る151名が集まりました。この熱気は、現場の切実な変革への願いの表れです。
研修では、単なるツールの操作説明ではなく、以下のプロセスを重視しました。
「なぜ」の共有
ICTは人を楽にするだけでなく、利用者へのケアの質を高めるための「守りの盾」であることを解説。
AI活用のデモ
記録業務をサポートするAIの可能性を提示。高度な活用ではなく、「明日から一つ試してみよう」と思える具体的な活用イメージを提案。
心理的安全性の確保
「ICTに不慣れな方のための研修」であることを明示し、失敗を恐れずに挑戦できる雰囲気作りを徹底。
現場のリアリティに寄り添ったこのアプローチにより、参加者は「自分たちにも関係があることだ」と当事者意識を持つことができました。
参加者の変化:151名の介護プロフェッショナルが感じた「未来への手応え」
研修後、参加者からは驚きと前向きな声が多く寄せられました。

「難しいと思っていたが、これなら自分でも一歩踏み出せそうだと感じた。」

「記録業務の負担を減らすことが、利用者様と向き合う時間を作ることに直結すると確信した。」

「難しいと思っていたが、これなら自分でも一歩踏み出せそうだと感「ケアプランデータ連携システムの必要性がようやく腑に落ちた。」
151名という実績は、地域全体でICT/DXに取り組む大きなうねりとなりました。苦手意識を「挑戦するきっかけ」に変えたことで、中津地域の介護現場は今、新しい未来へと繋がり始めています。
小さな一歩が未来を変える。ICT導入の相談はタダカヨへ
ICTやDXは、決して現場を置き去りにするものではありません。むしろ、介護の専門性を守り、持続可能な現場を作るための強力な味方です。
「何から手をつければいいか分からない」「職員の苦手意識をどうにかしたい」とお悩みの団体・施設の皆様。NPO法人タダカヨの「出張タダスク」は、現場の痛みに寄り添い、確かな一歩をサポートします。
今回の事例が、貴地域の未来をつなぐヒントになれば幸いです。
あなたの地域や施設でも、ICTの第一歩を踏み出してみませんか?出張タダスクの開催に関するご相談や、具体的なツール選定のアドバイスなど、まずはお気軽にタダカヨへお問い合わせください。

