ケアマネ業務をAIで効率化するには?NotebookLM活用などの実践事例【大阪・泉州南支部】
「毎月のモニタリング記録やケアプラン作成に追われ、利用者様と向き合う時間が削られてしまう……」 そんな悩みを抱えるケアマネジャーの方は多いのではないでしょうか。
近年話題の「生成AI」は、決して難しい技術ではありません。実は、ケアマネジャーの業務負担を劇的に減らし、新たな専門性を引き出す「頼れる助手」になり得るのです。
今回は、大阪介護支援専門員協会 泉州南支部で開催された法定外研修(出張タダスク)の事例を元に、明日から現場で使えるAI活用術(Gemini、音声入力、NotebookLM)をご紹介します。
ケアマネジャー業務における「生成AI」とは?
ケアマネジャー業務における生成AI(Geminiなど)活用とは、文章作成やアイデア出しをAIにサポートさせる手法です。特にGoogleのNotebookLMは、大量の制度資料や議事録を読み込ませて要約・分析させるのに適しており、ケアプランの素案作成や会議録の整理時間を大幅に短縮します。個人情報を入力しない等のセキュリティルールを守ることで、事務作業を効率化し、対人援助の時間を創出する強力なツールとなります。
【開催背景】なぜ今、地域支部で「AI研修」が必要だったのか
2026年1月、大阪府泉南市にて、大阪介護支援専門員協会 泉州南支部(泉南市、阪南市、岬町)主催の研修会が開催されました。
開催のきっかけは、支部長会議でのある出会いでした。「ICT勉強会」に参加した役員の方が、デジタルツールの可能性に感動。「この感動を、ぜひ地域の仲間にも伝えたい!」「AIという新しい技術を、ケアマネジャーの新たな専門性として取り入れたい」という熱い想いから、NPO法人タダカヨの「出張タダスク」への依頼に繋がりました。
単なる座学ではなく、「実際に自分のスマホやPCで動かしてみる」体験型の研修を目指しました。
【事例詳細】レベル別に体験!明日から使える3つのAI活用術
当日は約30名のケアマネジャーや介護関係者が参加。前半の座学に加え、後半は参加者のスキルや関心に合わせて3つの「ブレイクアウトルーム」に分かれ、実践的なワークショップを行いました。
初級編:まずはAIと「会話」してみよう(Google Gemini)
「AIなんて触ったこともない」「何ができるのか分からない」という方向けのグループです。 ここでは、Googleの生成AI『Gemini(ジェミニ)』を使用しました。
実践内容: 検索エンジンのように単語を調べるのではなく、「〇〇について教えて」「利用者の家族への手紙の文案を考えて」と、まるで人間に話しかけるように対話を試みました。
ポイント: AIは「一度で完璧な答え」を求めなくても大丈夫です。「もう少し柔らかい表現にして」「箇条書きでまとめて」と指示を重ねることで、回答がブラッシュアップされる過程を体験しました。
中級編:記録業務を爆速化!「音声入力」の実践
「キーボード入力が遅くて時間がかかる」「移動中の隙間時間を活用したい」という方向けのグループです。
実践内容: スマートフォンに標準搭載されている「音声入力機能」を活用。実際に声に出して経過記録の下書きを作成しました。
ポイント: 現代の音声入力は認識精度が非常に高く、専門用語もスムーズに変換されます。「喋った方が早い」という事実に、多くの参加者が驚きの声を上げていました。
上級編:実務直結!「NotebookLM」で資料を読み解く
「制度の資料を読むのが大変」「過去の事例を活かしたい」という、一歩進んだ活用を目指すグループです。
実践内容: Googleの『NotebookLM』を使用。これは、PDFなどの資料をアップロードすると、その内容についてAIが回答してくれるツールです。
活用イメージ:
厚労省の長い資料を要約: 「今回の改定のポイントを3つで教えて」と質問。
ケアプラン検討: アセスメント情報(個人情報を伏せたもの)やガイドラインを読み込ませ、「このケースで検討すべき課題は?」と壁打ち相手として活用。
議事録作成: 会議メモを読み込ませて整理。
研修の成果と参加者のリアルな声
「静寂」から「熱気」への変化
研修開始直後の座学パートでは、会場が広く参加者も緊張していたため、反応が薄く静かな滑り出しでした。しかし、グループワークが始まり、実際にツールを触り始めると雰囲気は一変。
「えっ、こんなに早く返ってくるの?」「すごい、私の喋った通りに文字になってる!」といった驚きの声が上がり、会場全体が熱気に包まれました。
参加者アンケートより
- 「AIをどう活用していいか分からなかったが、『相談相手』として使えばいいと分かって気が楽になった」
- 「音声入力は明日からすぐ使います。これで残業が減りそうです」
- 「NotebookLMは衝撃でした。法人内でも共有して勉強会を開きたいです」
まずは「1日1回」AIに触れてみよう
AIは決して、人間の仕事を奪うものではありません。むしろ、事務作業という「時間のかかる仕事」を肩代わりし、ケアマネジャーが本来注力すべき「利用者への支援」に時間を割くためのパートナーです。
まずは無料のGeminiで「今日の夕飯の献立」を聞いてみたり、スマホの音声入力でメモを取ったりすることから始めてみませんか?その小さな一歩が、業務効率化への大きな入り口となります。
あなたの地域でも「出張タダスク」開催しませんか?
NPO法人タダカヨでは、全国の介護事業所や職能団体向けに、ICT・AI活用の無料出張研修「出張タダスク」を行っています。 「うちの地域でも開催したい」「詳しい内容を知りたい」という方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。


